知っておきたいニットの話④

2017/12/23 04:30 更新


 布としてのニット、つまり編み地のポイントについて、見てみましょう。

 まず、機械によって、大きく2つに分類できることを押さえておきます。それは、緯(よこ)編み機と経(たて)編み機です。

 このうち、緯編み機には、靴下などを作る円型(circular)編み機、セーターなどニットらしい製品を作る横編み機があります。横編み機は緯編み機と、読み方が同じでややこしいので、平型(flat)編み機の一つ、と覚えてもいいでしょう。

丸編み機

 そして、緯編みの1種である円型編み機で作る布・編み地を、丸編み(circular knit)と呼びます。丸編みには、ジャージーという呼び方もあるので、スポーツウェアなどの製品と間違えないようにしてくださいね。ジャージーという言葉が普及するまでは、日本ではメリヤスと呼んでいましたので、丸編み=ジャージー=メリヤスと覚えておいてください。

 この丸編みをカット・アンド・ソーン(cut and sewn)したものが、カットソーです。意味は「布を裁断して縫製すること、そうして作った服(製品)」。しかし、「どんな服だって、そう作るのでは…?」という疑問がわきますよね。けれども、普通の織物で作った服はカットソーとは呼びません。

 また、カットソーは、1着ずつ編んでつなげる伝統的なセーター類よりも、大量に作れ、ある意味で革新的な製造方法なのです。

  • ニット製品には生産機械の種類により、緯(よこ)編みと経(たて)編みがある
  • 緯(よこ)編み地をつくる機械には、靴下などを作る円型(circular)編み機、セーターなどニットらしい製品を作る横編み機がある。横編み機は平型(flat)編み機とも呼ぶ(緯編みと横編みの読みが同じで混同するため)
  • 丸編み=ジャージー=メリヤスと憶えよう

(続き)



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