クラボウ 紡績の丸亀工場の操業を3月末で停止

2020/01/22 16:36 更新


 クラボウは、22日に開いた取締役会で、綿合繊糸を生産する丸亀工場(香川県丸亀市)の操業を3月31日付で停止することを決めた。差別化糸を生産する紡機など、設備の一部は紡織拠点の安城工場(愛知県安城市)に移設する予定。従業員83人の今後については労働組合と協議の上決定する。

 丸亀工場は2万584錘の紡績設備を持ち、タオル向けを中心に特殊紡績糸などを生産している。3次元構造中わた「エアーフレイク」生産設備も移管する。業績に及ぼす影響は精査中で、跡地利用は未定。

 今回の操業停止は、繊維事業の構造改革の一環。衣料市場の低迷や製品デフレ、海外糸との競合など厳しい事業環境の中で、収益力を向上させるためには高付加価値化やグローバルな生産体制の見直しが必要と判断した。国内は紡績・織布を安城工場に集約、マザー工場として染色加工の徳島工場と共に素材開発やスマートファクトリー化を進める。海外生産拠点については、コスト重視の国内生産品を移管し、自立的な開発・販売体制を強化する。



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