仏リヨン・テキスタイル博物館は、フランス初となる「ヴィヴィアン・ウエストウッド」の展覧会「ヴィヴィアン・ウエストウッド、アート、モード、そして破壊」を9月10日~21年1月17日に開催する。ヴィヴィアン・ウエストウッドに長年勤めた後、リヨンに移住したリー・プライスの30年にわたるプライベートコレクションを展示する。
81年の初のキャットウォーク「パイレーツ」に始まるコレクションから、環境と人権のファッションアクティビスト(活動家)としてのクリエイションを、時系列で五つのテーマから読み取っていく。同展のタイトルが示すように、ウエストウッドがインスパイアされた18、19世紀のコスチュームなど、この博物館が所蔵するテキスタイル、絵画、デッサン、オブジェと合わせ約200点を鑑賞できる。展覧会と並行し、サステイナブル(持続可能)ファッションの講演や洋裁教室などのプログラムも用意した。
館内はコロナウイルス感染防止に配慮したセノグラフィー(会場演出)を考案した。また同博物館の初の試みとして、植物由来の塗料、什器にはリサイクル素材を使用し、終了後にはリヨンで再度リサイクルする。
(パリ=松井孝予通信員)