インポーターのメイデンカンパニー(東京)は今秋冬から、米・フロリダの「エリックハンター」のライセンス生産・販売を始めた。輸入卸は中核事業だが、自ら企画・生産管理まで業務を広げてブランドビジネスの可能性を探る。
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同ブランドはパンツが主力で、15年から輸入販売している。「特徴的なデザインはないが、低価格で股上が深く、裾にかけてややテーパードのシルエットが今っぽい」のがポイント。ユニフォーム用生地の残反を使い、低コストの物作りをしている。
定番品である綿ツイルのイージーパンツは3000円台。有力セレクトショップのバイヤーから引き合いがあり販売実績も伸びていた。ただ、商品数が限られ、次の商品が予定されていなかった。日本での商機を広げるため、ライセンス生産を打診し、承諾を得た。
今秋冬向けに初めて作ったライセンス生産品は、定番のイージーパンツ。日本で生地を調達して縫製した。7000~9000円と比較的高額だが、「セレクトショップバイヤーからの反応は上々だった」という。「ハイファッションにチープシックなブランドを組み合わせるファッションの流れと、米国のブランドといううたい文句が支持されたのでは」と見る。
店頭消化も良く、12月までの投入本数は追加生産分も合わせて約3000本まで増えた。
18年春夏向けは、綿ツイル以外にもウール調の合繊織物やコーデュロイなど10種類の素材を使った。イージーパンツのほか、薄手ナイロン織物のショーツも加えた。来秋冬にはTシャツをはじめとするトップやレディス向けも出す。