モード界の先鋭マリア・ルイザ氏死去

2015/04/10 05:13 更新


 【パリ=松井孝予通信員】セレクトショップ「マリア・ルイザ」のマリア・ルイザ・プマイユさんが7日、病気のため死去した。長い闘病生活を送っていた。

 マリア・ルイザさんはベネズエラ生まれ。7歳でパリに渡り、パリ政治学院で学んだ。88年、パリで初めてのセレクトショップ「マリア・ルイザ」をカンボン通りに、続いてモン・タボー通りに開設。才能ある若手クリエーターの発掘に力を注ぎ、ジョン・ガリアーノ、マルタン・マルジェラ、リック・オウエンス、アレキサンダー・マックイーン、ニコラ・ジェスキエールらはここから大きく成長していった。

 10年に2店を閉店。オンラインショップ運営の傍ら、09年に就任した仏百貨店プランタンのファッションエディターとして同百貨店内にコーナー「マリア・ルイザ」を構え、再び若手発掘、エクスクルーシブ商品開発、そして自身のコレクションに取り組んできた。

 パオロ・デ・セザレ同社会長兼CEO(最高経営責任者)は、「アバンギャルドシックのシンボル。決まりを壊し、大胆さとクリエーションにのっとり、でも着られる服であることを忘れてはいけない、これが彼女の信条でした。モード界は、先鋭の目を持った人物を失いました」と追悼の意を表した。

 仏クチュール連盟エグゼクティブプレジデントのステファン・ヴェルニエ氏は、「この30年間の多くの素晴らしい才能は彼女によって羽ばたきました。モードは、彼女の仕事である前に、彼女にとって情熱でした」とマリアさんの功績を称えた。



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