メタバース推進2団体が連携 セキュリティー指針策定へ

2022/07/06 06:27 更新


 メタバース推進協議会(養老孟司代表理事)とセキュアIoTプラットフォーム協議会(辻井重男理事長)は、メタバース(インターネット上の仮想空間)における安心安全なサービス構築及び運用の実現に向けた取り組みを開始する。

 21年末以降、メタバースに注目が集まっている。一方で、メタバースにおいて、アカウントの乗っ取りやなりすましによる不正利用、知的財産データの改ざんや流出、VR(仮想現実)ゴーグルなどIoT(モノのインターネット)デバイスに対する攻撃など様々なセキュリティー上のリスクが懸念されている。そこで両協議会は、メタバースにおいて想定される脅威の分析と対応すべきセキュリティー指針を策定することが急務と考え、両協議会が連携してメタバース推進協議会内にセキュリティー検討会を設ける。今秋をめどにメタバースセキュリティーガイドラインを定め、普及に取り組む。

 メタバース協議会は、メタバースは単なるネット上のサービスにとどまらず、生活文化を形成・醸成していくものと捉える。現実社会の人々の生活・営みをより豊かにするために、あるべき姿を考え、健全な発展を目指す。新たな生活文化を浸透させるためには、一部のステークホルダーに依存するのではなく、様々な企業や団体と連携しながら人々の生活に根付くメタバースに向けた活動を進め、新たな世界としてのメタバースを作り上げていくことを目的にしている。

 セキュアIoTプラットフォーム協議会は、DX(デジタルトランスフォーメーション)推進による変革を見据えて、日本の産業界の知見を集約することで、IoTをはじめサイバーセキュリティー全般に関連する脅威を排除し、安心安全な新社会基盤を創出する活動を行っている。特に国際標準や国の指針に定義されているセキュリティー要件を具体化するための実装レベルのガイドライン作成と標準化活動、普及促進を目的にした広報活動を進めている。

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