梅雨明けの発表が続いている。平年よりも大幅に早い。その分、夏の暑さが長く続くと予想される。
連日の猛暑で仕事着のシャツを半袖に切り替えた。あと2~3カ月は必要かもしれない。新型コロナウイルスの感染者数はやや増加傾向とはいえ、医療のひっぱくは落ち着き、7~8月は各地で夏祭りや花火大会が久々に再開されそうだ。これからが「夏本番」で、夏物の実需が一気に高まる。
そんな中、6月24日前後から商業施設の一部で全館セールが始まった。百貨店を含め、多くが7月1日に開始する。ほぼ例年通りとはいえ、この暑い時期からのセールはやはり早い。
東京都心の複数の商業施設で、「6月中旬になってもセール前の買い控えがあまり見られない」と聞いた。これまでセールの前の月は値下げを見越して買い控える消費者が多かった。今年は「プレセール中の店でも、新鮮で、価値が高い商品をプロパーで買うお客が例年よりも増えた」と指摘する施設が多い。
光熱費や物価の高騰で、消費者の価格に対する見方は一段とシビアになっている。しかし、「安いだけで満足する」わけではない。今夏のセールで実需に対応した盛夏物や初秋物をプロパーで仕掛ける店も多い。時期が早過ぎるとはいえ、今夏のセールは消費者のニーズの変化を探り、今後のMDに生かす良い機会だ。