リアルな店舗や窓口が、これからも社会で中心的な役割を担い続ける――そう考えている人は、世の中に決して少なくありません。しかし経営する側、様々な革新を進めていかねばならない側からすると、そうした考えには同意することができません。
私自身は、これからますますオンライン社会が拡大し、7、8割はネット販売で占められる、そんな社会を見据えておきたいと思っています。これまでに実際にあった流通革新の歴史を思えば、それくらいのことが起きても、決しておかしくないからです。
今はちょうど、旧来の考え方と新しい考え方がせめぎ合っている時代です。その渦中にいると、人はその状態が永遠に続くものと思いがちです。ですがある時代のリーダーは、必ず次の時代のリーダーに取って代わられる時が来ます。現在はそんな繰り返しの結果でしかありません。
そしてさらに今、インターネットはメタバースの時代へ向かおうとしています。そんな変わり目なのです。経営する側として、考えられる最大限の状態を見据え、準備し、仮にそうなっても対応できるようにしておきたいと思っています。
もちろん、必ずそうなると言い張るつもりはありません。ただ仮にそうならなくとも、それは想定の範囲内です。ですがネットの分野ではきっと、最先端のサービスを提供できるようになっていることでしょう。
（タビオ社長）
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「私のビジネス日記帳」はファッションビジネス業界を代表する経営者・著名人に執筆いただいているコラムです。
