急がば回れ――東京進出の夢を実現するため、神戸で自力を付けてきたブランド「ネニュファール」(運営ル・タナゴコロータス)。デザイナーの中村善幸代表は13年3月、まず自身のブランドを売る場として神戸で古着店「タナゴコロータス」を立ち上げた。地道なファンづくりが実り、2年半前に古着店を東京・原宿に開いた。コロナ下で計画通りに進まず、東京などの商業施設内の期間限定店で知名度向上を目指してきたが今月、渋谷パルコでの長期間の限定店を始めた。アフターコロナを見据え、次のステップに踏み出す。
(大竹清臣)
当初の目標だった「自身のブランドでファッションウィーク東京に参加し、ランウェーショーを成功させる」ため、24歳の中村氏が目指したのは東京ではなく、地元の神戸だった。当時、大学でファッションを学び、メンズブランドで販売を経験したものの、ブランドを立ち上げる資金はもちろん、デザインスキルや生産背景なども未熟だったため、回り道をすることになった。
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