オンワードデジタルラボはDtoC(消費者直販)プロジェクト「クラハグ」で、ショートドラマ形式の動画をSNSで発信し、商品の魅力を広く伝えている。
クラハグは、日本の物作りを支援するプロジェクト。今回のSNSによる取り組みは、23年末に本格的にスタートした。母の日やバレンタインデーなどに合わせてショートドラマを制作し、24年2月のバレンタイン企画では、全6話のシリーズが累計14万回以上の再生を記録した。フォロワー数を大きく上回り、最近では動画に登場する社員へのファンも徐々に増えているという。
当初、クラハグのインスタグラムでは、商品のこだわりや作り手の姿勢を紹介する動画を投稿していた。工場の風景や職人の手元を映す内容が中心で、元々物作りに関心のある層には届いていたが、それ以外の層への拡散が課題となっていた。
脚本の担当は、オンワードデジタルラボネクストビジネスグループマーチャントビジネスDiv.クラハグSec.の田中駿介さん。経験はなかったが、社内メンバーと試行錯誤を重ねて制作に取り組んでいる。「まず最初に目を留めてもらうこと、そして分かりやすさを意識している」と話す。

直近では、父の日に合わせた新作動画を発信。今回は、オンワードデジタルラボの山下哲社長も出演している。山下社長は「最終的に商品が売れることも大切だが、それ以上に共感や親近感を通じて物作りに興味を持ってもらうことが重要。お客様と、良いものを作る工場やブランドとの距離を縮めるきっかけにしたい」としている。