「この服をもっと多くの人に知ってほしい」と話すのは、セレクトショップのパーク(京都市)代表の丸山高男さん。「アンスナム」というブランドに出会い、独立・開業を決意した。オープンはコロナ禍の22年1月。衝動に駆られるように自店を実現した背景には、取り扱うブランド、その作り手たちへの敬意からわき上がってくる服への深い愛情がある。大切なのは〝売る〟ことよりも、大好きな服の価値がきちんと〝伝わる〟こと。実店舗もウェブも隔てなく丁寧な接客を積み重ね、顧客を着実に増やしている。
(小堀真嗣)
知るきっかけ作りたい
高男さんの前職は、京都の有力セレクトショップ。販売、バイイングを経験してきたが、アンスナムはこれまで出会ったブランドとはスタイルが違った。「アトリエにはわずか数点の服しかない。でも、一つひとつに手間がかかっていて、美しい」。その上、「カジュアルウェアなのに、お気に入りの生地を使ってオーダーメイドで作ってくれる」ことに衝撃を受けた。「こんなことをやっているデザイナー(中野靖)さんの服を、もっと知ってもらえるきっかけを作りたかった」。
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