デザインストッキング「プロエフ」で知られるプロエフデザインズ(大阪市、電話06・7178・7928)が、ニット専門ウェブマガジンなどを運営するニッティングバードと協業を始めた。現在のファッション生産・消費への問題意識を背景に、愛着を持てるニット商品の提供と、持続可能な生産システムの構築を目指す。
プロエフデザインズは、編み地の濃淡で柄を表現したタイツや、廃材を利用したアクセサリーなど、個性的なファッション雑貨で知られる。工場と密に取り組み、生産工程にまで踏み込んだもの作りが特徴だ。
そこに15年4月、ニッティングバード代表の田沼英治さんが加入した。これまでも田沼さんは、オリジナル糸の企画販売のほか、ニット専門ウェブマガジン、ワークショップなどで生産背景を伝えてきたが、今後はプロエフデザインズの一員として、ニットの企画、生産管理、ワークショップの講師などを担う。
両者に共通するのは、ファッション業界への問題意識だ。「半年間の短サイクルが基準で、短納期への対応や職人の待遇など、生産現場には厳しい環境がある。新商品もすぐセールにかかり、消費者もモノを大切にする気持ちが湧かないのでは」。そこで協業第1弾として、持続可能な生産システムの構築を目指すニットプロジェクト「アモ」を始めた。