廃棄される繊維原料をおしゃれに

2015/06/08 06:18 更新


 ウィファブリック(大阪市、電話06・6683・2084)が手掛ける「RDF」は、廃棄される繊維原料を活用し、デザインを加えて価値を上げていく“アップサイクル”ブランド。エシカル、モダンなデザイン、日本生産を特徴とした雑貨やホームグッズが揃う。EC(電子商取引)サイトでの販売のほか、今後はセレクトショップや百貨店への販売、海外への輸出も計画。6月中旬には、東京・渋谷で期間限定店を開く。

 同社は繊維商社で物づくりにかかわってきた福屋剛さんが、15年3月に設立した。商社時代から、「企画した商品が残ると処分されることが気になっていた」という。日本国内ではさらに大量の糸や生地、製品が廃棄されることを知り、こうした現状を変えるブランドを立ち上げたいと考えた。

 スタッフはグラフィックデザイナー、イラストレーター、システムエンジニア、映像ディレクター、ファシリテーターの5人。福屋社長を含め、30代前半が多い。

 代表的な商品は、上質なサンホーキン綿の残糸を使い、今治で生産するバスタオル(2800円)やフェイスタオル(1100円)。倉敷のデニムの残反を活用したシンプルなデザインのトートバッグ(2950円)やクラッチバッグ(4200円)、クッションカバー(2200円)もある。全体的に、ミニマルでクリーンなデザインになっている。「単に廃棄原料を使うだけでなく、デザインして価値を上げ、買いやすい適正な価格で売る」ことを重視する。

 ブランドとしての魅力を高めるため、オーガニックコットンやフェアトレード商材を使った量産商品も揃える。オーガニックコットンに迷彩柄をプリントした毛布やクッションカバーなど。クリエーターとの協業品もあり、京都の染色家、大下倉和彦さんとの協業商品を出す。

 6月12、13日に渋谷のレンタルスペースでお披露目のパーティーを開く。13、14日には期間限定店を開設する。

 今後はセレクトシッョプや百貨店への卸も始める。7月には、ドイツ・ベルリンの合同展「エシカル・ファッション・ショー」に出展し、中国や香港などの専門店への販売も含め、輸出を広げていく。「繊維メーカーも消費者も、みんながハッピーになるブランドを目指す」と福屋社長は話す。



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