〝早い・安い〟が追求され、コストとしてしか見なされていなかった「配送」に、真逆から光を当てるスタートアップが立ち上がった。21年2月に設立したサンタデリバリー(東京)だ。贈り手ともらい手をつなぐ「届け手」も含めた〝三方よし〟を、プレミアム配送という新しいサービスで実現しようとしている。
(金谷早紀子)
届け方にお金を払う
「プレゼントをお届けに参りました」。タキシードに白手袋姿の男性が、紙袋を手にマンションを訪ねた。扉を開けた女性は、そのたたずまいにびっくり。「息子さんから、いつもありがとうというメッセージをいただいています」。男性がメッセージカードを読み上げると、女性は「息子が…。ありがとうございます」とほほ笑んだ。
男性の正体は、ヤマト・スタッフ・サプライの配達員。依頼人の息子の代わりに、母の日のプレゼントをフォーマルな装いで手渡した。これは、サンタデリバリーがJR京都伊勢丹に提案して実現した、新しい「母の日」の形だ。
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