「スピングルムーヴ」を企画生産するスピングルカンパニー(広島県府中市)は9月18日から、クラウドファンディング「マクアケ」で廃棄後、土に返る素材だけを使ったレザースニーカーを販売する。国内に自社工場を持つメーカーとして、SDGs(持続可能な開発目標)に貢献し、循環型消費社会に提案する製品と位置付ける。
商品名は「サスティナブルスニーカー」。皮革、天然ゴムなど天然素材だけを使い、革の調達やなめし方法までこだわった。アッパーは害獣として駆除せざるを得なくなったエゾシカの皮を植物由来のなめしで革にして染色する。ソールを接合する部材は牛のベロア革で、有害物質を出さないなめしで作った。ライニング(裏材)とインソールは通気性の良い豚革、靴ひもは牛革、ソールは天然ゴム100%。ネイビー、ベージュ、黒、ブラウンの4色があり、サイズは22.5~28.5センチの1センチ刻み。価格は税込み3万8500円。マクアケでは11月上旬まで販売する。発売の目的については「メーカーとして良い物作りにとどまらず、循環型消費のあり方を発信し、消費者との対話を試みたい」としている。マクアケでは、商品が購入者に届くまで、製品の情報やメッセージを送る。購入者、マクアケのアカウントを持つ人は直接コメントを書けるため、物を通じて持続可能性について対話する考えだ。マクアケ後の販売については未定としている。