スタイルデパートメントのメンズブランド「スティル・バイ・ハンド」はこの間、パリやニューヨークなど欧米の合同展に継続出展し、海外の卸し先を拡大している。日本市場でしか通用しないデザインではなく、グローバルな感性や品質にフィットしたスタンダードな服作りが海外バイヤーから支持されている。
合同展に出展を開始して3年以上が経ち、海外の卸し先は現在、欧米のセレクトショップが約35店、韓国は現地エージェント経由で10店弱になった。国内は大手セレクトショップとの別注企画を継続するほか、地方などの個店を中心に広がっている。年4回、国内でも展示会を開き、市場の動向を踏まえたきめ細かい対応をすることで地方の個店などにメリットを感じてもらえる。
デザイナーの柳優介代表は「トレンドに流されず、普通の服を普通に売りたいだけ」とのスタンスを貫く。今秋冬物ではチェックなど伝統的な柄のオリジナル生地を使ったブリティッシュスタイルを提案する。アウターをはじめ、ウールフラノのパンツ、ストールなどでもチェックを使う。
暖色系のベージュ、グレー、キャメル、グリーンが中心。レザーのブルゾンはすっきりし過ぎないように仕上げた。ボリュームのあるシルエットの中わたステンカラーコートもあるが、オーバーサイズ一辺倒にはしない。オン・オフ兼用できるアイテムはサイズのバランスを意識した。