ファッション業界でレンタルを軸としたサブスクリプション(月額課金)サービスが相次いで開発されたが、クリーニングや物流機能の構築などにコストがかさみ、撤退した企業も多い。しかし、子供向けなど必要なものを必要な時に使いたいというニーズとは親和性があり、また、コロナ禍で安定した収入が見込めるサービスとして改めて注目され、参入をもくろむ企業が増えている。先行して事業化している企業に現状と今後の展開を聞いた。(金谷早紀子)
アダストリア「キッズローブ」 服をユーザー同士でシェア
19年5月に子供服のレンタルシェアサービス「キッズローブ」を開始した。サイズアウトなどで着られなくなった服を、ユーザー同士でシェアできるもので、会員数は非公開だが、試験的に開始した18年9月から現在までで累計20万点の服がシェアされている。
子供服は実際に着られる期間が短く、毎シーズン服を買い続けなければいけない一方で、手放すことをためらったり、フリマアプリに出品する時間がなくて家に服がたまっている家庭も多い。「そんな親のジレンマ、ひいては社会課題を解決できないか」(阿部大樹経営企画室マネジャー)という発想からスタートした。
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