ダウンウェアブランド「タイオン」を製造販売するタイオン(名古屋市)は富士通コンポーネント(東京)などと共同で、ミリ波を使ったウェアラブルのベルト型センシングデバイスを搭載した「バイタルベルト」を開発した。
【関連記事】タイオン、総合ダウンブランドへ 新たにハイスペックとスポーツラインを発売
バイタルベルトはベルト型の生体情報取得センサーで、呼吸、脈、腸内音などをセンシングでき、データとしてワイヤレスでスマートフォンやスマートウォッチなどのデバイスに転送、そこで複合的に生体データを集められる。これらで様々な特許を持つ。
タイオンはビジネスとして「一つがバックルやベルトのハードビジネス。二つ目が健康や美容、瞑想(めいそう)、呼吸法などのアプリケーションの販売。三つ目がデータの管理ビジネス」を構想。「近い将来に商品化とサービスを開始する」としている。
同社は以前から、「タイオンエキストラ」でデジタル操作のヒーティングシステムを搭載したダウン商品の開発などウェアラブル商品に力を入れている。「単なるファッションブランドにとどまらず、アパレルとテクノロジーを融合させ、革新的な手段で必要性の高い商品やサービスを世に提供したい。ミリ波を使うデバイス開発を立案し、やっと具体化できる」(家崎貴士社長)とする。
25年春をめどに量産発売を目指す。価格は「本体3万~4万円前後」を想定する。
ミリ波は30~300ギガヘルツの周波数を指し、高速通信にも利用でき、5Gや車載レーダーや医療関係などに使用されつつある。