「タオ」25~26年秋冬コレクション 大人っぽい造形へ

2025/03/31 11:00 更新


 「タオ」(栗原たお)は3月27日、コムデギャルソン本社で25~26年秋冬コレクションをフロアショー形式で披露した。

【関連記事】「タオ」25年春夏コレクション 透明感とレイヤードで見せる造形

 艶やかなブラックとゴールド、繊細なスパンコール刺繍、そのラインはこれまでになく大人っぽく変化した。コムデギャルソンの傘下ブランドの中では、甘く〝カワイイ〟雰囲気がベースにあって、それが他ブランドとは違う市場性を持っていた。しかし、秋冬はぐっとエレガントに仕上がっている。

タオ

 コサージュ飾りの白いシャツにブラックリボンのハーネスベスト、真っ赤なリボンドレス。リボン飾りが決して甘くなく、立体感を彩る。ティアードディテールのサテンドレスやペプラムディテール、トランプ状に布を重ねたドレス、しっとりとしたブラックで造形的なフォルムを描く。そこに不織布や箔(はく)ゴールドの素材感が軽やかな対比を成す。襟元にはくしと安全ピンを重ねたチェーンネックレスで迫力をプラスする。

タオ
タオ

 大人っぽい方向への新展開と思われたコレクションだったが、後半になってスカーフ柄のギャザーやリボンのアイテムが登場。ショーの構成上、必要だったのかもしれないが、このセクションがない方が、新しいタオの女性像をアピールできたように思う。

(小笠原拓郎)



この記事に関連する記事