レザー特化の「T・A・S」 アートオブジェが海外で好評

2017/12/22 04:29 更新


 レザー使いに特化して服飾雑貨・アートプロダクトを作る「T・A・S」(ティーエーエス)が、海外客から好評だ。商品はバッグ、シューズ、帽子、ベルト、傘、ルームフレグランス、扇子、アートオブジェまで多彩。特に最近はアートオブジェが注目され、海外の取引先が増えている。国内向けにはデザイン性と使い勝手を高めたバッグを強化している。

(疋田優)

 ティーエーエスは11年からレスイズモア代表兼ディレクターの安藤哲也さんが立ち上げた。「ユリウス」で生産担当していた経験を生かし、ブラックの世界観、素材はレザーを使ったライフスタイル全般の物作りに挑んでいる。

 ここにきて海外から注目されているのがアートオブジェ。割れた皿や焼き物をレザー張りにしたもので、実用品ではないが、アクセサリー・小物入れのインテリアとして欧米バイヤーの買い付けが活発化している。

 新進陶芸家の望月薫さんの失敗作をアートピースとして再構築した作品も人気。陶芸家の幾何学的プロダクトと安藤さんのレザー張りが融合し、一点物でありながら、一定の量産も可能なため、海外から取引が増えている。なめした黒レザーを絵画に見立てた商品も売れている。

好評のアートオブジェ

 国内販売では、18年春物でレザーバッグ、ルームフレグランスに力を入れる。バッグは注連縄リュック、筋肉バッグ、手形の持ち手をつけたクラッチバッグ、ベストとして使えるバッグ、チベット僧侶をイメージしたバッグなど。

 存在感あるデザインと、2、3通りに使えて収納性も考慮しており、企画ストーリーを伝える個店などから好評だ。ルームフレグランスは白檀(びゃくだん)など独自の香り調合8種で、インテリア店などに卸を開始する。

 バッグ5万~8万円、ルームフレグランス5500円など。

 海外で独自のブランド表現に火がつき始めるなか、「国内ではライフスタイル全般の独自カテゴリーとして認知度を高めていきたい」と安藤代表は語る。

持ち手をかたどったクラッチバッグ
生活雑貨からアート、ルームフレグランスまでを黒レザーで表現する


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