スポーツウェルネス商品企画販売などのテンシャルが、リアル店での販売を強化している。5月には直営店を都内に開店、6月からは家電量販店などへの卸を全国に広げている。
同社は、アスリートの視点を切り口としたメディア事業から派生し、リカバリー機能などを打ち出した独自のアパレルや雑貨を開発し、販売している。これまでリアルの期間限定店は開設したが、8割をオンラインでDtoC(メーカー直販)販売してきた。今年から、「実際に手に取りたい」という消費者の声を受け、主力のリカバリーウェア「バクネ」シリーズを中心に販路を広げている。
5月には千代田区丸の内に初の直営店を開設した。直営店舗では、疲れにくくなるインソールの足型測定に基づくフィッティング、枕の高さカスタマイズなどリアル店ならではの体験を提供する。開店1週間で約300人が来店。売り上げも開店から半月で数百万円規模と想定を大きく上回った。
6月には、家電量販店のビックカメラ25店と蔦屋書店・T-SITE7店と、全国でバクネシリーズを発売。ビックカメラでは、5月から先行してECサイト「ビックカメラ・ドットコム」で販売し、好調な売れ行きに手応えを得た。
バクネは、鉱石の微粒子を練りこんだポリエステル繊維「セルフレーム」を使い、体の発する遠赤外線を利用した輻射(ふくしゃ)熱で、血流促進などの効果を持つ。夏向け「バクネ・ドライ」の半袖タイプや長袖タイプ、枕、アイマスク、腹巻きなどのバリエーションがある。ウェアは従来のユニセックスに加えて女性向けを開発するなど、消費者のニーズに応えてラインナップを増やしている。
リアル店での販売で、バクネシリーズは前年比5倍の売り上げを目指す。