テキスタイルメーカーのカジナイロン(金沢市)が16年春夏から提案を本格化したメンズのファクトリーブランド「ティモーネ」が販売先を着々と増やしている。
販売先店舗数は、セレクトショップや百貨店を中心に約20店でスタートし、3年後に50店、5年後に海外輸出も目指す。
同ブランドは、母体のテキスタイルメーカーやグループの強みを生かし、素材や加工技術を生かしたものづくりを国産で打ち出す。主力ターゲットは40代。ビジネスマンのユーティリティーウェアをはじめ、機能素材を活用した提案も多い。
素材を生かした新鮮な切り口や、大人が取り入れやすい企画が支持され、16~17年秋冬は新たに高島屋の4、5店舗で、別注企画による催事も決まった。ゆくゆくは海外の展示会にもチャレンジしたい考えだ。
17年春夏物では、中世イタリアのカプリ島の男性をイメージし、マリンブルーなど様々なブルーを、得意素材のナイロンの発色性を生かして表現する。ポリウレタン混のストレッチナイロンを使った6ボタンのテーラードジャケット(3万8000円)、プリント柄をのせたダブルのジレ(2万5000円)を打ち出すほか、主力商品のポリエステル・ナイロンのダブルジャケット(3万8000円)に黒やスカイブルーの新色を加える。
グループ会社の透湿防水機能を持つ軽量織物とハリ感のある7デニールナイロントリコットなどの3層ボンディングパーカ(4万5000円)や、パンチングではなく織りの技術で細かい穴と通気性を実現したナイロンのスタンドカラーブルゾン(3万6000円)など、自社開発した素材の活用も増やす。