新丸ビルにオープンした「東京フットテーラー」 サイズを切り口にした紳士靴 60サイズから「ぴったり」選ぶ

2023/12/22 11:30 更新


ぴったりサイズと革を選ぶセミオーダー

 全日本革靴工業協同組合連合会(靴協連)が、10月6日に新丸ビルの4階にオープンした「東京フットテーラー」は、サイズを切り口にした紳士靴の製造小売りだ。国産革靴の普及を目的とした同会の一事業で、用意した60サイズの中からぴったりサイズを選び、革靴の履き心地の良さを体感してもらう。23.5センチから用意しているため、女性も購入できる。

 製造を請け負うのは、サンダー商事、シバ製靴、ヴァーブクリエーション、サラヰ製靴の4社。これまではOEM(相手先ブランドによる生産)のみで、消費者への直販経験は無かった。ブランド立ち上げ当初の数年間は、セレクトショップなどで受注会を開いていたが、3月に虎ノ門ヒルズで3週間の期間限定店を開き、常設店の開業に至った。

 木型は2種類で、60サイズから選べるセミオーダー。納期は10週間ほど。サイズの内訳は、23.5センチから28センチの足長10サイズと横幅(ウィズ)6サイズ。「セメント製法で、これだけのサイズ幅量を展開しているのはうちだけ」(靴協連の小島隆聖さん)。店頭には足裏測定器「フットルック」を設置し、自動で採寸、60種類のサンプルから適したものを試せる。

ショップ右側の壁には60サイズのサンプル

 基本スタイルはローファーやプレーントウ、モンクストラップなど。革は国内だと山陽(姫路市)、海外は英国のスエードが有名なチャールズ・F・ステッドなど国内外から調達し、50種類以上から選べる。価格は4万円台前半~8万円前後など。選ぶ革や仕様により上下する。

 靴好きは伝統的なグッドイヤーウェルト製法を好むが、「それとは別物。軽くしなるセメント製法の良さと、ぴったりサイズで、履きづらいという革靴のイメージを払拭できたら」と小島さんは話している。



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