東京の縫製工場と個人インフルエンサーとのファングッズ製作の取り組みが急増中だ。既存アパレルの発注数が減少傾向にある中、アニメやゲーム、音楽、アート、スポーツなど非アパレル分野で活躍するインフルエンサーには勢いがある。マニアックであっても濃厚なファンコミュニティーがあるため、売り切る力とスピードは中途半端なブランドでは太刀打ちできないだろう。
(大竹清臣)
売り切り御免で完売
カットソーアイテム工場、谷繊維は数年前からプロスポーツ選手やアーティストなど個人インフルエンサーから服作りの依頼が増えた。あるプロバスケットボール選手が自身で描いたイラスト入りのファン用応援ウェアは1週間で600枚を完売した。既存アパレルと違って、市場動向や気候など一切関係なく、〝売り切り御免〟の商品が完売を繰り返す。「インフルエンサーはSNSなどで毎日のようにファンと接点があり、消費者でもあるファンの心に深くアプローチできるのが強み」(谷和也代表)とみている。インフルエンサーなど異業種との仕事が増えたため、今春から生地やデザインなど小ロット対応をわかりやすくメニュー化し、服作りの素人でも取り組みやすくした。
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