東急は海外ファッションブランドを日本のバイヤー向けにECサイトで卸販売するプラットフォームサービス事業「makepure」(マケプレ)の実証実験を始める。10月11日からサイトへの先行会員登録を開始、25日から商品の仕入れができるようにする。
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マケプレがセレクトした「日本で流行りそうな」海外ブランドの衣料品、バッグやシューズなどをサイトに掲載し、バイヤーが発注する仕組み。輸出入手続きや航空輸送は指定の物流会社が代行し、バイヤーの手間を省く。定期的にバイヤー向けの商品展示会を開き、サイトに掲載している商品の実物を見られるようにする。
実証実験第1弾として、日本未発売を含む韓国の約30ブランドを掲載する。韓国の新世界百貨店がブランドの出店サポートを、韓国政府機関のKOTRA(大韓投資振興公社)が貿易輸出サポートを行い、「ブランドが安心して商品を出品できる仕組みを構築した」という。
東急が連結子会社を含む従業員を対象に15年4月から実施している「社内起業家育成制度」の第9号案件。東急モールズデベロップメント(TMD)から東急に出向している荒川真梨氏、TMDの石山賢氏、SHIBUYA109エンタテイメントの崔有梨氏が事業を提案した。「商業施設でのテナントリーシングを通じて、海外ブランドの誘致が非常にアナログかつ困難という経験からの着想を得た。海外には良いブランドが多くあるにもかからわず、日本には一部しか入ってこないことが非常にもったいないと感じ、ECサイトを活用して日本にいながら気軽にブランドとマッチングできるサービスがあれば便利だと考え、事業を提案した」という。今後、実験で検証しながら、東南アジアや欧米など取り扱うブランドのエリアを広げ、
国のブランドだけでなく、ASEAN(東南アジア諸国連合)エリアやアメリカ、ヨーロッパなどに取り扱う海外ブランドのエリアを拡大し、「卸売り以外の付帯サービスの拡張も視野に入れる」という。