TSIホールディングス 縫製会社をワールドに譲渡 国内縫製工場ゼロに

2025/02/28 17:26 更新


 TSIホールディングスは2月28日、連結子会社の縫製会社(保有するのはTSI)、TSIソーイングの全株式及び関連する不動産をワールドに譲渡する契約を締結したと発表した。3月1日に譲渡する。宮崎と山形の縫製工場の売却により、国内の縫製工場は無くなる。宮崎の工場は元々ワールドが保有していたが、15年にTSIに譲渡した経緯がある。

 24年4月に公表した中期経営計画「TIP27」で収益構造改革と事業ポートフォリオの見直しを進めている。中核であるアパレル事業や成長が期待できる海外事業などへの経営資源の集中を優先した。ワールドへの譲渡額は非開示。

 ソーイングは、「マーガレット・ハウエル」や「パーリーゲイツ」など比較的高価格帯のブランドを製造していた。24年2月期の売上高は7億8600万円、営業損益は5900万円の赤字。コロナ下は海外のサプライチェーンの乱れによる特需で売り上げを大きく伸ばしたが、工賃の高さもあり収支は合っていなかった。

 ワールドは今回2工場を譲り受けることで国内6社・9工場体制となる。子会社化したOEM(相手先ブランドの生産)のエムシーファッション(旧三菱商事ファッション)も含め、国内の生産機能が一段と高まることになる。

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