09年の「+J」以来、ユニクロは多くのデザイナーやブランドと協業してきた。仕掛け人はユニクロR&D統括責任者の勝田幸宏ファーストリテイリンググループ上席執行役員だ。協業で何を得ることができるのか。デンマークのデザイナー、セシリー・バンセンとの協業コレクション販売に先駆けて5月に東京・有明本部で行われた対談と、その後のインタビューから探る。
(柏木均之=本社編集部)
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時代を超えて受け継がれるデザインに価値がある
ユニクロがデンマーク1号店を出したタイミングで、勝田上席執行役員はセシリー・バンセンと出会ったという。
勝田 初めてお目にかかった19年は、セシリーさんがデビューして数シーズン経ったくらいの時期だった。
セシリー あれから6年間でブランドは成長してパリ・ファッションウィークに出るようになり、コペンハーゲンに直営店も出した。
勝田 既製服のコレクションだけでなく、オーダーメイドサービスもやっていると聞いて、驚いたよ。
セシリー 服をお客様に届ける方法として、メイド・トゥ・メジャーはすごく大事と思っている。既製服と並行してやるから忙しいけど、とても良い刺激になる。
勝田 なるほど。デンマークは家具のハンス・J・ウェグナーにフィン・ユール、画家のヴィルヘルム・ハンマースホイなど様々なクリエイターやアーティストを輩出しているけど、彼らに共通の要素は何だろう?
セシリー クラフトマンシップでは。人の手が作り上げるものが時代が超えて受け継がれることに価値を見いだしているクリエイターが多い。装飾を抑えたシンプルで機能的でミニマルな作品が多いけれど、独自のディテールや色彩が潜んでいる点も共通だと思う。
勝田 あなたのクリエイションにも一脈通じるものがあるね。
セシリー 親から子、孫へと引き継がれるようなタイムレスな服を作りたいと思っている。「いつ買った」「どこで誰と着た」といった服にまつわる思い出のこもった服で女性同士の絆や連帯を深めることができればうれしい。

ユニクロと服を作った経験は良い刺激になった
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