秋物が立ち上がった。だが、残暑を見越して、まずは定番品やトッピングアイテムから打ち出す店が多い。秋色で夏素材、秋素材でノースリーブといったものも目立つ。本来なら端境期では、先取りしやすい季節雑貨が充実するが、春夏からこのようなバッグやシューズの動きが鈍くなっているという声も一部ある。今シーズンの立ち上がりも、主役はウェアになりそうだ。
(価格はすべて税込み)
【関連記事】専門店レディス6月の売り場観測 羽織り物をバリエーション広く
ドゥーズィエムクラスルミネ有楽町店
定番品から秋のムードに
猛暑を想定して半袖Tシャツやタンクトップを引き続き訴求するが、合わせるボトムは薄手のスーツ地のパンツなど、少しずつ秋のムードを演出する。この時期から着られるベーシックアイテムも強化する。オリジナルのボタンダウンシャツのほか、ジーンズは「マディソンブルー」など仕入れ商品を中心に揃える。1週目には、アウターの受注会も行う。昨季も人気だったフェイクファーやウール・アンゴラ混の素材で、コートだけでなく今年はジレも加える。
前月はセールよりもプロパー商品が売れた。自社ブランド「セルリ」のブラウスやオールインワン、ドレスのほか、オリジナルのリネンのセットアップが好評だった。
アダム・エ・ロペアトレ恵比寿店
秋素材を一点投入
秋冬のコンセプトは「ハーモナイズド」。あいまいな輪郭やカテゴライズされないものをイメージして提案する。カーキのようなベージュやブラウンなど、一言では言い表せないニュアンスカラーがキーだ。8月は毛足の長い素材やレザーで、暑い時期から取り入れやすいアイテムが揃う。透かし編みのモヘヤのセーター、フェザーのイージーパンツ、フェイクファーのクロッグサンダル、パンツの上からレイヤードできる合成皮革のミニスカートなどがイチ押し。