売り場観測・百貨店キャリア1月、売れ筋分散

2017/01/31 06:27 更新


 百貨店キャリア売り場の1月商戦は、多くがセール、プロパーともに苦戦するなかで、オフィス需要を取り込んだり、プロパーで価値の高い新商品を投入したりして健闘した店舗もあった。春カラーのアイテムはまだ出したばかりだが、ブルーやイエローへの反応が良い。入卒シーンなどのマザーニーズに対応したアイテムが例年より早く売れる動きもある。(価格は税込み)

■大丸東京店 オフィスニーズつかむ

 16年度下期は1月まで毎月売り上げを伸ばした。丸の内や日本橋、銀座のオフィス需要を着実につかんでいる。ストレッチや洗える素材の機能性ジャケット、着回せるセットアップの品揃えが支持されている。

 1月のセールはロング丈でノーカラーのウールコートが中心。2万~3万円台の手頃なダウンを仕込んでいたブランドは好調だった。プロパーでは「23区」などで春まで引っ張れるカラーのニットが良く、ボートネックやスリット入りが目立った。このほかマザーニーズの動きが早く、入卒だけでなくオンオフで着回せるツイードジャケットが良い。2月下旬に「アルページュストーリー・トーキョー」を導入して客層の幅を広げる。

大丸東京店「Mプルミエ」
フリルで装飾したピンクのツイードジャケット(4万5360円)とフレアスカート(1万9440円)の組み合わせがマザーニーズをとらえている(ともに「Mプルミエ」)
大丸東京店「アンタイトル」
「アンタイトル」はプロパーが前年同月比6%伸ばした。ストレッチ素材で薄いベージュのジャケット(3万1860円)、スカート(1万7280円)


■阪急うめだ本店 10万円台のカシミヤコート

 セールもプロパーも売り上げは前年超え。好調アイテムは、コート、スカート、パンツ。コートは10万円台のカシミヤコートなどベーシックなデザインをプロパーで投入し、プロモーションスペースで訴求したところ、動きが良かった。

 スカートは「マイストラーダ」でトレンドのサッシュベルト付きフレアスカートが売れている。パンツはワイド、テーパードとデザイン問わず動いている。ニットは動き始めた段階で、ピンクやブルー、イエローなどの明るい色がいい。フレア袖やレース付きなど、少しデザイン性のあるものに関心が高まっている。今後はイベントスペースで、ダウン「タトラス」や中わたの「セイブ・ザ・ダック」の春色アウターを販売して需要につなげる。

阪急うめだ本店「マイストラーダ」
チョーカー付きのカラーニットトップ(1万2960円)とベルト(4212円)、大花プリントスカート(2万5920円)のトレンド感あるコーディネート=すべて「マイストラーダ」
「ディニテコリエ」のプルオーバー(1万692円)は、ピンクの色と手頃な価格で売れている。スカウチョ(2万8080円)は「サクラ」
「ディニテコリエ」のプルオーバー(1万692円)は、ピンクの色と手頃な価格で売れている。スカウチョ(2万8080円)は「サクラ」

 


続きは2017年1月31日付9面をご覧ください



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