百貨店キャリア売り場の1月商戦は、多くがセール、プロパーともに苦戦するなかで、オフィス需要を取り込んだり、プロパーで価値の高い新商品を投入したりして健闘した店舗もあった。春カラーのアイテムはまだ出したばかりだが、ブルーやイエローへの反応が良い。入卒シーンなどのマザーニーズに対応したアイテムが例年より早く売れる動きもある。(価格は税込み)
■大丸東京店 オフィスニーズつかむ
16年度下期は1月まで毎月売り上げを伸ばした。丸の内や日本橋、銀座のオフィス需要を着実につかんでいる。ストレッチや洗える素材の機能性ジャケット、着回せるセットアップの品揃えが支持されている。
1月のセールはロング丈でノーカラーのウールコートが中心。2万~3万円台の手頃なダウンを仕込んでいたブランドは好調だった。プロパーでは「23区」などで春まで引っ張れるカラーのニットが良く、ボートネックやスリット入りが目立った。このほかマザーニーズの動きが早く、入卒だけでなくオンオフで着回せるツイードジャケットが良い。2月下旬に「アルページュストーリー・トーキョー」を導入して客層の幅を広げる。
■阪急うめだ本店 10万円台のカシミヤコート
セールもプロパーも売り上げは前年超え。好調アイテムは、コート、スカート、パンツ。コートは10万円台のカシミヤコートなどベーシックなデザインをプロパーで投入し、プロモーションスペースで訴求したところ、動きが良かった。
スカートは「マイストラーダ」でトレンドのサッシュベルト付きフレアスカートが売れている。パンツはワイド、テーパードとデザイン問わず動いている。ニットは動き始めた段階で、ピンクやブルー、イエローなどの明るい色がいい。フレア袖やレース付きなど、少しデザイン性のあるものに関心が高まっている。今後はイベントスペースで、ダウン「タトラス」や中わたの「セイブ・ザ・ダック」の春色アウターを販売して需要につなげる。
続きは2017年1月31日付9面をご覧ください