【ミラノ=高橋恵通信員】「ヴァレンティノ」の創業者でデザイナーのヴァレンティノ・ガラヴァーニ氏が1月19日、ローマの自宅で死去した。93歳だった。「ファッション界のラスト・エンペラー」と呼ばれ、シグネチャーカラー「ヴァレンティノ・レッド」は、世界中に知られた。
同氏は1932年、北部イタリアのヴォゲーラに生まれた。ミラノのファッションデザイン学校に通うと同時にフランス語を学び、その後パリのエコール・ド・ラ・シャンブル・サンディカル・ドゥ・ラ・クチュールでファッションデザインを学んだ。50年代には、デザイナーのジャン・デッセやギ・ラロッシュのアトリエと協働。その後、公私ともにパートナーとなるジャンカルロ・ジャンメッティ氏と出会い、60年「メゾン・ヴァレンティノ」を設立した。62年、フィレンツェのピッティ宮殿で発表した初のコレクションが成功を収め、ヴァレンティノは世界で最も人気の高いクチュリエの一人となった。その後、プレタポルテ、香水、アクセサリーなどに事業を拡大していった。

ブランドの所有権は、度々変遷している。ヴァレンティノ氏とジャンメッティ氏は、98年に伊のホールディングHDPに約3億ドルで売却。その後2002年に伊のマルゾット・グループに売却され、07年には英国の投資ファンドペルミラに渡った。12年にはカタールの投資会社メーイフーラ・フォー・インヴェスティメンツへと移った。23年、ケリング・グループが17億ユーロで30%の株式を獲得し、取締役会への代表権を取得した。伊現地の報道では、29年までにケリングが100%獲得のオプションを取得しているという。
