《視点》おしゃれの前に

2019/05/14 06:23 更新


 ゴールデンウィークは今春開業した業界内で話題の新店舗をいくつか訪れてみた。文章や写真で見かけてはいても、実際に足を運ぶと印象が異なることもあり、有意義な時間を過ごすことができた。

 一方、残念に感じることもあった。アパレル企業による飲食店で食事をした時のことだ。その店は、高感度な外観・内装で、販売している食べ物もSNS映えしそうな見た目。店内にフォトスペースのような場所もあって、記者が来店した日は午前中から多くの客でにぎわっていた。

 記者が気掛かりだったのは衛生面。コーヒーが注がれたマグカップの渋汚れが飲む前から目立っていたのだ。店員の方に直接指摘して、カップの交換を依頼するか迷ったが、世間が連休を満喫するなか出勤している人たちにクレームのようなことを言うのは気が引けてしまい、我慢した。食べ物自体はおいしく、空間もとても素敵だっただけに、非常に残念に思った。

 アパレル企業による飲食店の新規開業は増えているが、おしゃれな見た目よりもまず先に、飲食店として大切にすべきことを忘れてはいけない。

(友)



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