《視点》会うことの価値

2020/09/10 06:23 更新


 新型コロナウイルス感染拡大による仕事上の大きな変化と言えばリモートワークと出張禁止が挙げられるだろう。

 最近では「出張禁止にしても、海外工場のオペレーションはできた。今までの海外出張は何だったんだろうか。経費も削減できるし、これなら今後も別に行かなくてもいいのでは」といった声を耳にする機会が増えた。国内にしても「テレビ会議システムで商談すればいいのでは」とは当然なってくるだろう。併せて会食の機会も減っており、出張を仕事の楽しみにしている現場社員にとっては頭の痛い話かもしれない。

 しかし一方で「たまたま会いに行ったら受注をもらえるなんてこともあり、やはり今後も重要なのでは」という意見も聞かれる。私自身も、リモート取材ではどうしても世間話がしにくかったり、初対面の人だと雰囲気が分からず戸惑う部分もある。直接会った方がより絆を深められるというのも、あながち間違いではないだろう。

 もちろん現状では仕方ない部分が多いが、効率化やコスト削減だけでは測れない効果というものも考慮しつつ、これからの働き方を変えていく必要があるだろう。

(騎)



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