円安・ドル高が一気に進み、1ドル=160円台に突入してきた。37年半ぶりという歴史的な円安水準だ。日米の金利差はしばらくは縮まらないとの見方が強く、この基調は当面続きそうだ。
(高田淳史、山田太志)
収益に直結
「1カ月ほどで一気に10円も円安が進むとちょっとやそっとの改定では追い付かない」。そう嘆くのは、GSIクレオスの吉永直明社長。22年度には価格転嫁が追い付かず赤字だったインナー事業が前期(24年3月期)、価格改定を進めて黒字化した。さらなる円安に対し、価格転嫁を進めるしかないが、「価格改定できてもタイムラグが生じる」ため収益悪化を心配する。
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