ロエベ財団クラフト・プライズで日本人大活躍(杉本佳子)

2023/05/25 06:00 更新


 ロエベ財団クラフト・プライズの今年のファイナリストたちの作品が、ニューヨークのクイーンズにあるイサムノグチ美術館の別館で展示されている。元々ノグチのスタジオだったところで、このスペースを一般公開の展覧会に使用するのは今回が初めてだ。

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 作品は陶芸、木工、テキスタイル、ガラス、メタル、ジュエリー、紙、漆などがあり、2700以上の公募から16ヶ国30人の作品が選ばれた。主催者によると、今年のファイナリストの作品は、トロンプルイユの技法を使ったものが多いという。ロエベ財団クラフト・プライズは、クリエイティブディレクターのジョナサン・アンダーソンが今日のカルチャーにおけるクラフトの重要性を認知すべく2016年に創設した賞で、今年6回目を迎えた。

 優勝したのは、兵庫県のEriko Inazakiさんの作品、Metanoia(2019)。繭のようなフォルムの中に実に繊細なパーツをびっしりと入れて、化石や珊瑚のような質感の漂う陶芸だ。他のファイナリストの作品と比べると、その細かいテクニックは群を抜いている。

 展示会場で気づいたのだが、30人中6人は日本人だった。そんなに日本人が多いと知ると、やはり嬉しく誇らしい気になる。なので、他の5人の日本人の作品も紹介したい。

 兵庫県のMaki ImotoさんのTorus of Powederd(2022)。パウダー状にしたガラスとガラスのかけらでできている。

 富山県のAi ShikanjiさんのReflection (2022)。漆、糸、和紙、メタリックパウダーを用いた。

 東京のMoe WatanabeさんのTransfer Surface(2022)。くるみの樹皮で製作した。

 東京のKenji HonmaさんのContours of Past(2022)。日本の漆の木、漆、磨き粉を使っている。

 神奈川のShinji NakabaさんのRose Branch(2019)。真珠、アルミニウム、ステンレススティールでつくった作品。

 この展覧会は入場無料で、6月18日まで開催されている。ニューヨークにお住いの方々、その時期にニューヨークを訪れる方々にはお勧めしたい展覧会だ。

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89年秋以来、繊研新聞ニューヨーク通信員としてファッション、ファッションビジネス、小売ビジネスについて執筆してきました。2013 年春に始めたダイエットで20代の頃の体重に落とし、美容食の研究も開始。でも知的好奇心が邪魔をして(!?)つい夜更かししてしまい、美肌効果のほどはビミョウ。そんな私の食指が動いたネタを、ランダムに紹介していきます。また、美容食の研究も始めました(ブログはこちらからどうぞ



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