輸出品として一時代を築いた横浜のスカーフ。これを復活させようと動き始めた企業がある。95年創業の佳雅(よしまさ)(横浜市)は、戦後旺盛に輸出していた製品の意匠を現代風によみがえらせ、シルクの一般イメージを拭う頑丈なスカーフの販売を始めた。身にまとうだけでなく、流行のキャンプなどでの用途も提案、従来の〝横浜〟という打ち出しにとどまらず、北陸や東北、京都などの産地企業とともにシルクスカーフの復活を期する。遠藤敦史社長は、「かつてのように輸出を」と展望している。
(永松浩介)
1859年の横浜開港以来、シルクの生糸や織物の輸出は盛んで、明治時代には横浜からの輸出製品の約7割を占め、戦後も曲折はあったものの出荷量は増え続けた。しかし、76年をピークに漸減し、現在はその十分の一程度と言われ、廃業した業者も多い。
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