東洋紡糸工業の製品事業「トウヨウボウシ・イトイコレクション・バイ・ユリパーク」は17~18年秋冬向けで、独自の紡績技術を強みに、カシミヤを使ったワードローブを広げた。国内で一貫生産しており、シルク混カシミヤの薄手ニットから、ドレープのきれいな布帛のコートまで、用途に応じた組織の変化が見どころだ。
糸の改良から取り組んだ昨秋冬向けは、ベビーカシミヤやアラシャンカシミヤなど最高品質のニット製品を揃え、一部の百貨店ではほぼ完売した。
ベビーカシミヤの風合いを支持する消費者ニーズも見えた中で、来秋冬に向けては、デイリーユースを配慮して企画、より多くの客層にアプローチして底上げを図っていく。付加価値ある製品が着実に実績を上げ、多様性のある物作りがアパレルブランドに波及していくことにも期待を高める。
シルク70%、カシミヤ30%混の18 ゲージ ニット(3万円)は、マスタードや赤、プラムなど発色のきれいな9色が揃う。シルクの品の良い光沢が魅力で、ジャケットなどのインナーとして重宝しそう。
また、カシミヤ100%のメランジニット(3万8000円)やアラン柄カーディガン(7万2000円)などカジュアルな表情のアイテムを充実。熟練職人との協業によって、パイル状に成型編みしたユニークなセーターも作った。
シルク・カシミヤ混の18ゲージニットやアラン柄カーディガン