ファッションECサイト「ゾゾタウン」を運営するスタートトゥデイは15日、CtoC(消費者間取引)のフリーマーケット事業に参入した。サービス事業名は「ゾゾフリマ」でアプリ提供を開始。過去10年にゾゾタウンで販売した商品・画像データを生かした事業で、出品者は「ゾゾタウン」やコーディネートアプリ「ウェア」の商品データベースを活用して、簡単に出品できる。ゾゾタウンでも販売できる仕組みにし、「不用衣料を出品して新品を購入する」流れを促進するファッション販売のプラットホームを目指す。
ゾゾフリマ事業は子会社のブラケットが運営する。フリマ参入では後発となるが、①過去10年にゾゾタウンで販売した商品データやウェアの商品情報・画像の活用②出品したアイテムはゾゾタウン内でも販売されること、が強みとなる。
ユーザーはゾゾタウンとウェアのID連携を行えば、ゾゾタウンの購入履歴、ウェアのクローゼットから「売りたいアイテム」を選択できる。簡単な操作で出品できるよう、ユーザーの利便性を重視した。
新品の販売へも好影響をもたらすとみる。今期のゾゾタウンと「ゾゾユーズド」(ブランド古着販売サイト)の併用ユーザー数は全体の5・5%となり、年間平均購入金額は12万円を超えて、ゾゾタウン単体利用者の2倍以上の購入額となっている。ゾゾポイントが新品購入で使えるため相互に効果が出ており、「新品購入の導線になる」(光本勇介ブラケット社長)とする。
さらにゾゾタウンとウェア合計の月間利用者数は2000万人になっており、「ゾゾユーザーの購入データ+ウェアのクローゼット内データを把握している。その強みを生かせるとともに、新しい洋服の売り方、見せ方も今後提案したい」とする。
フリマ事業の今期(16年3月期)商品取扱高は35億円を見込む。インターネットを介した商品売買が活発化し、消費者の古着への抵抗感も薄れており、中古アパレルのCtoC市場は拡大している。ゾゾユーズドも好評で、売り上げは前年比94%超伸びているため、来期以降は年間で倍以上の伸びを見込む。