福島県南相馬発のデザイナーブランド「アーティジャングル」は、平面的でシームレスなパターンのデザインが特徴。オーガニックコットンやウール・リネン複合など天然素材を中心に使う。カラーは生成りやベージュ、オフホワイトなどがメーンで、装飾を省いたナチュラルなイメージを訴求する。ゆったりとしたシルエットで「ストレスフリーなデザイン」(宮森佑治デザイナー)も大切にしている。
ウール・ナイロン複合素材で軽さを出したベージュのガーゼワンピースは、体を包み込むようなシルエット。生成りのカシュクールワンピースはオーガニックコットン・リネン複合で爽やかな触感。ウールのブラウングレーのショールジャケットはトグルボタンがアクセント。身頃の裏がコットン、袖裏はキュプラ100%を使い、丁寧な作りだ。地元の相馬地域に伝わる高密度綿織物、馬布を使用したベージュやイエローのコートもある。価格設定はワンピースで3万円台、コートは3万円台後半、ブラウス及びチュニックは2万円台後半など。
アーティジャングルは昨年9月にミラノで開催されたレディス見本市のMIPAPに出展し、バイヤーから好評を得た。
宮森氏は「福島は生産背景が整う地域であり、デザイナーと工場との密な連携が可能。南相馬発のデザインを発信しながら震災からの復興にも貢献したい」としている。
(繊研新聞 2015年1月30日付)