「イマテリアリティー(immateriality)とマテリアリティー(materiality)」。国際素材見本市のプルミエール・ヴィジョン(PV)トレンド協議会日本代表の池西美知子さんは、21年春夏を象徴するテキスタイルをそう表現する。対極にあるようなキーワードだが、どちらも陰影や空気をまとわせる生地設計などで、見た目から触感を想像させる。薄く、平滑な生地が多くなる春夏に重宝するテクニックだ。
(橋口侑佳)
■重ねて奥行き
サステイナビリティー(持続可能性)とクリエイションをどう確立するかが問われるなか、池西さんは「グローブ」をキーワードに挙げた。地球と「いろんなことを包括して、大きく捉えよう」という意味を込めている。「途中で息切れしないよう、もっと楽しく、創造性を持って取り組む」ことを意識したテーマの中で、「とらえどころのないもの」を指すイマテリアリティーと「実体感、実存的な」であるマテリアリティーの二軸が浮上した。
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