20年春夏のレディスのリアルクローズは、シアー素材が最大のトレンドだ。20~30代向けを中心とした各社の展示会でも、例年に比べて圧倒的に多い。シアー素材と相まってスタイリング全体もクリーンで軽やか、繊細なムード。ここ数シーズンはカジュアルが強かったが、ぐっとフェミニンに振れている。
シャーリングなどの加工も多く、生地の表情がポイントになりそう。色も、どこもかしこもブラウン系だった19年に比べ、ミントグリーンやオレンジなど春らしい色に回帰している。
テイスト、アイテム、ディテール
クリーン、フェミニン、ピュアネス、ライト(軽やか)/トレンチコート、ユーティリティーコート、サファリジャケット、テーラードジャケット、シアーシャツ・ブラウス、シャーリングドレス、キャミソールドレス&ジャンパースカート、ハイネックブラウス、ニットのセットアップ、裾にボタンのあるパンツ、アコーディオンプリーツのスカート、レースアップやメッシュのパンプス・サンダル、/胸ポケット、ティアード、カシュクール、フロントスリット、ボリュームスリーブ、ウエストマーク、ワンショルダー、レイヤード
シアー素材がとにかく多い。シャツ・ブラウス、ニット、スカート、ドレス、トレンチコート、パンツまであらゆる物が透けている。ハリのあるオーガンディや柔らかな楊柳など。クリアオレンジなどのぱきっとした色も、透けさせることで印象が強くなく取り入れやすい。春夏定番のレースも豊富だ。細く繊細なものだけでなく、ナチュラルでラフな綿のカットワークレースも注目されている。白いドレスやスカートに仕立て、少女のような雰囲気。フェミニンエレガンス系のブランドも、来春はらしさをめいっぱい発揮している。
フェミニン系だけでなく、カジュアルブランドでもシアー素材は多い。メンズっぽいシャツなど。19年に続きリネンも多いが、こうした粗野な素材にシアーアイテムを重ねることで新しさを出している。シアーのトレンドを生かしてさまざまなレイヤードを提案するシーズンになりそうだ。
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