21年春夏のデザイナーブランドによるバッグやシューズは、発色のきれいなカラーパレットが充実する。定番のバッグやシューズに鮮やかな色を乗せてポジティブなイメージを表現している。大きめのトートバッグや歩きやすいエスパドリーユなど、日常的に使える機能的なアイテムが増えている。
(青木規子、写真はブランド提供)
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■ルイ・ヴィトン
ジェンダーの区別のないワードローブを提案したシーズン。雑貨も男女どちらにも似合うものが多い。スニーカーディテールのレザーシューズはカラフルな配色が特徴。中わた入りのショートブーツは、アウトドアとストリートの要素が重なってボーイッシュに仕上がった。ボリューミーなフォルムが、女性の華奢(きゃしゃ)な足を際立たせる。パンプスもコロンと丸く量感があり、足元に重心を置くことができる。人気が続くバケツ型のバッグは鮮やかなグリーンが新しい。
■クロエ
今シーズンを象徴するのは、アメリカの芸術家で修道女のコリータ・ケントとの協業バッグ。世界情勢をシルクスクリーンに映し出すアートワークが特徴で、HOPEなどの文字をのせたトートバッグや定番のダリアバッグが揃う。女性ならではの視点とリベラルな気質が感じられる。春夏の売り上げの一部を、コリータの作品を保管するNPO(非営利組織)に寄付する。バッグは流線型を描くメタルパーツがアクセントの「キス」やキャンディーのように両端をぎゅっと絞った「ボンボン」。かごバッグも充実する。
■ヴァレンティノ
おすすめは「ローマンスタッズ」。スタッズを飾ったアイコンシリーズ「ロックスタッズスパイク」を進化させた。ローマの街で見られる切り石積みの壁面を意味するブニャートや宮殿へのオマージュを込めたデザインで、大きめの四角いスタッズが飾られている。スタッズやキルティング、チェーンといったロックスタッズスパイクのエレメントを継承しながら、シンプルになり、大きなキルティングによってバッグは量感を増している。淡いイエローやピンクパープル、オレンジなど花の色を思わせるカラーパレット。
■セリーヌ
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