アパレルDX(デジタルトランスフォーメーション)の先兵として、この1年鳴り物入りで導入が広がった3Dモデリング。シミュレーションソフトなどを操ってオンライン上で立体的に製品を企画することで、実サンプルの作成削減や企画・生産時間を短縮しようという試みだ。3Dデータを使い、SNS投稿などさらに利活用の範囲の拡大を展望する向きもあるが、実態はどうか。取材で追った。
(永松浩介)
コロナ禍を機に、ODM(相手先ブランドによる設計・生産)業者やアパレルメーカーはこぞって、こうしたソフトの導入を進めた。アパレルDXの名の下に、馬鹿にならないサンプル代のコストなど従来からの課題を一気に解消しようという動きだが、まだ効果は限定的なようだ。移行期の難しさに直面しており、「理想形」にたどり着くには今少し時間がかかりそうだ。