《小笠原拓郎の聞かせて&言わせて》アキコアオキをデザインする青木明子さん ネガティブとポジティブが共存する世界が魅力的

2020/11/24 11:00 更新有料会員限定


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 コロナ禍でデザイナーたちは、苦労しながら物作りを進めた。そしてコロナを経て市場の意識も変化している。これからのデザイナービジネスの課題は何なのか。ガーリーでありながらどこかフェティッシュなムードを秘めたコレクションを作る「アキコアオキ」をデザインする青木明子に考え方を聞いた。

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 小笠原 この半年、物作りが大変だったと思います。どういう形でクリエイションを進めてきましたか。

 青木  前回のコレクションが2月で3月からコロナが悪化してしまって、4、5月はリモートに切り替えたり、スタッフがかぶらないように出勤していました。リモートって物作りができなくて、生地を触ったり、パタンナーさんとトワル組んだりっていうのは身をもってやらないとできませんでした。ただ、うちはそんなに大きくないので、自粛中も窓を全開にしていつもと変わらない形で進行していました。

 気持ちの面では自分なりにどうしようかなって考えたこともありました。外に出れないということは、洋服を着る機会が減る。命にかかわることが第一になるので、装うということが後回しになる。優先順位が下がってしまう。人と会うこととファッションはすごく結びついていると思うので、それがフィジカルになくなった時にどうなっていくのかなって悩んで考えてしまいました。自分自身、自分のために装うってつまらなかったんですよね。

 対人や対社会、対街ってならないと、今までのファッションって機能しないなって。コロナが収まったとしてもリモートが今後続いていくことになると、ファッションの在り方も変わっていかないといけない。どういう風に物作りをして、どうファッションっていうものを人に伝えいくのかが一番苦労しています。

 もちろん製品を作る背景だったり、工場とのやり取りは普段よりも大変になっているんですけれど、もうちょっと概念的な部分で、ファッションをこれからどう人の生活の中に落とし込んでいくのかということのほうが自分にとっての課題ですね。

 小笠原 そこは今、みんな悩むところですよね。でも、今だからこそファッションデザイナーとして何をしなければいけないのかってすごく考えるっていうデザイナーもいます。

 青木 トレンドでもあると思うのですが、スポーツやフィジカルを感じられるものにファッションがどうコミットしてくるのかを考えます。やっぱり私たちはコレクションブランドなので、ナイキとかアディダスに機能では勝つことができない。じゃあ、自分の体を意識する中で、そこにファッション性をどう宿せるのか、そこで新たにできるコミュニケーションってなんだろうかと考えます。コロナで出勤せずに歩くことが減る。そこで運動の時間が充てられると仮定して、そういったところにどうコミットできるのかを考えます。

「ネガティブとポジティブが共存する世界が魅力的」(青木)

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