大手スポーツ小売りチェーンのアルペンは、20年2月から始めた衣類回収活動を強化する。これまで18拠点で回収していたが、6月21日までにアルペングループが全国で展開する全389店に拡大する。
5月31日から「ゴルフ5」全店に不用となった衣類の回収ボックスを設置したほか、6月21日からは「スポーツデポ」「アルペン」全店に同ボックスを置く。回収した衣類は、日本環境設計が運営する衣類回収プロジェクト「ブリング」と連携し、リサイクル・リユースにつなげる。
ゴルフ5全店で衣類回収を始めたことに伴い、「アディダスゴルフ」と協業し、5月31日から6月27日まで衣類の回収キャンペーンにも取り組んでいる。対象期間中に衣類回収に協力した客に、アディダスゴルフのサステイナブルシリーズである「プライムブルー」と「プライムグリーン」のアパレル製品を、当日限定で20%割引販売する。
アルペンでは、「昨今の気候変動や環境汚染の影響による酷暑や暖冬、自然災害でスポーツを楽しめなくなる瞬間がすぐそこまで迫っている」という危機感から、20年にサステイナビリティー(持続可能性)推進プロジェクトを発足し、自然環境を守る活動「アルペングリーンプロジェクト」などに全社を挙げて取り組んできた。
回収拠点の拡大に踏み切ったのは、このほど環境省から、ごみとして廃棄され、焼却・埋め立て処理される衣類が年間約48万トンに及ぶことが発表されたのがきっかけ。「アパレルによる環境負荷を少しでも軽減するには、早急に回収拠点を増やし、1枚でも多くのアパレルを循環させることが必要」と判断した。