コロナ禍以前は販売員と顧客が密な関係を築いていたブランドが、丸1年続く営業時間短縮や顧客の外出自粛に大きなダメージを受けている。「このままでは立ち行かない」と嘆くミセスブランドもある。ECやSNSなどに関心が高まるが、全ての消費者がデジタルツールを利用できるわけではない。中高年の顧客を持つブランドでは、電話や手紙、紙カタログなどのアナログツールが見直されている。
(壁田知佳子)
モチベーション向上も
三陽商会の婦人服「エヴェックス・バイ・クリツィア」は20年冬、電話で注文できるファッションマガジン『ウィングス』を発行した。以前からアイデアとしてあったものだが、昨年春の店舗休業を経て、顧客とのつながりを維持する方策として実現した。顧客の年齢が高い同ブランドの20年3~8月のEC化率が16.2%(全社は24.4%)にとどまったことも発行を後押しした。
この記事は有料会員限定記事です。繊研電子版をご契約いただくと続きを読むことができます。
すべての記事が読み放題の「繊研電子版」
単体プランならご契約当月末まで無料!