アルページュ、ネット・複合業態伸び

2015/03/30 10:02 更新


 アルページュの15年2月期は、売上高が前年同期比12%増の90億円(卸ベース)、営業利益は18%増で過去最高となった。主力ブランドが安定した売り上げを維持したことに加え、昨年秋に出した自社ブランドの複合業態「アルページュストーリー」や、ネット販売の好調が貢献した。

 主力の「アプワイザー・リッシェ」「ジャスグリッティー」「リランドチュール」の3ブランドは既存店ベースで前年実績を上回った。「むやみな多店舗化ではなく、既存店での顧客に向けた商品価値の追求」(桶田俊二社長)を重視し、安定した売り上げを確保した。各ブランドともセール期間を短縮している。1月のセールは前年よりも10日短縮し、早期に春物に切り替えた。プロパー販売比率が上がったことが利益に貢献した。

 アルページュストーリーは、ルミネ新宿ルミネ2に出店した1号店が予算を50%上回り、好調。同店ではセールを一切せずプロパー販売を貫いている。また、同名の自社サイトとのO2O(ネットと実店舗との相互送客)効果が表れており、ネット販売の売り上げは前年比20%増となった。

 2月から出店をスタートした新ブランド「マイストラーダ」は「客単価が高く、購買意欲の高い客が来店している」。一方で、「今までとは違う客層を狙っており、既存ブランドとの買い回りが少ないため、認知度の向上が課題」と見る。販促面を強化しながらじっくりと育てていく考えだ。

 今期は前期比10%の増収を目標にする。既存ブランドは好立地の好調店舗を拡大し、売り上げを底上げする。



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