素材ベンチャーのバイオワークスが韓国・LG化学と提携 10億円調達、PLA繊維の販路拡大

2023/09/06 11:00 更新


資本業務提携を契機に「プラックス」の用途拡大を目指す

 素材ベンチャーのバイオワークス(京都府精華町)は、韓国LGグループのLG化学と資本業務提携し、10億円を資金調達した。PLA(ポリ乳酸)「プラックス」の繊維用途で協業し、販路拡大やサプライチェーン構築を進める。

(中村恵生)

 PLAはバイオベース100%で作られ、生分解性を持つ素材として注目されている。バイオワークスは、植物由来の添加剤を加えた改質PLA、プラックスで、染色性や耐久性を高め繊維用途に力を入れている。

 今回の資本業務提携で、バイオワークスはLG化学との協業を通じてPLA繊維のグローバル販売を強める。

 具体的には、LG化学が米国穀物商社のアーチャー・ダニエルズ・ミッドランドと合弁で立ち上げる工場で生産したPLAポリマーの供給を受け、プラックスの安定生産につなげる。また、調達した資金で販路拡大やサプライチェーン構築、研究開発を加速する。

 バイオワークスの今井行弘代表取締役CEO(最高経営責任者)は、「化学品で世界最大手クラスのLG化学との提携で、プラックス繊維により適したPLAの開発・供給が受けられ、当社の改質技術と合わせて用途拡大を進めたい。また今後、LG化学のグローバルネットワークも活用したい」としている。



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