ロリータブランド「ベイビーザスターシャインブライト(BSSB)」をパリで展開するアンリミテッドのフード事業「プリンセスクレープ」の、8月に立ち上げたキャラクターグッズ戦略が軌道に乗っている。
プリンセスクレープは、原宿発ファンシークレープとして5年前、マレ(4区)のど真ん中エコッフ通りに初進出した。クレープの本場フランス、しかもスイーツのサバイバル激戦地区マレで、ニッポンの〝カワイイクレープ〟にかけるアンリミテッド社長の澤田貴彦氏の情熱は、日曜ゴールデンタイムの人気ドキュメンタリー番組に取り上げられたほど。プリンセスは客層を広げながら独自の地位を確立した。
そして事業拡大の時期を迎えたが、フランチャイズの引き合いは多いものの、契約まではこぎ着けない。かといって直営店を増やすにはマンパワー不足。そこで澤田社長は日本人漫画家きんぎょさんにデザインを依頼し、キャラクターグッズ戦略に乗り出した。
きんぎょさんが同クレープ店のフェイスブックに連載している4コマ漫画のキャラクターを描いたトートバッグを、顧客50人限定で30 ユーロ で試験販売したところ即日完売。すぐ倍以上を増産した。パリ・コレクション期間中には、お土産や記念にとまとめ買いする欧米のバイヤーやジャーナリストたちが多かったという。これに続いてTシャツなどの商品開発も進めている。
澤田社長は、「原宿クレープの逆輸入は難しいが、キャラクターグッズの日本輸出の道を開きたい」とフード事業新戦略に期待をかける。
(松井孝予通信員)