04年の社長就任以後、実は4回スポンサーが交代しました。にもかかわらずトップを続けられたのは、投資業界では珍しいようです。
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正直プレッシャーは大きかったです。同時に、お世話にもなりました。販売への情熱しか無かった自分が金融機関と対等に話せるようになったのもそうですが、今の幹部も、超一流大学卒ばかりの優秀なファンドの方たちに随分しごかれ、ビジネススキルが身に着きました。自分では教えられなかったと思います。
ただ、このままの体制が続くのは会社にとってプラスではありません。望ましくないスポンサーがついてしまったらアウトです。共に働く仲間と夢を描くには正攻法で上場しかない。そう考え準備してきました。
今回の株主さんは21年にご一緒した時から「5年以内に必ず株式公開しましょう」と言って下さった。コロナ禍があり昨年は中国事業で苦戦しましたが、今年は業績も回復。タイミング良しと見て6月の上場に踏み切りました。
全てはこれからです。まず、今約270億円ある売り上げを早い段階で500億円規模に、営業利益率は10%を目指します。また、ブライダルジュエリー専門店からファッション・アニバーサリージュエリーへと幅を広げ、海外では一部フォトウェディングサービスと提携しました。ブライダルを軸に、人生の幸せのタイミングにお客様をサポートする考えです。
そして、プリモという会社を通じて、お客様を中心にして従業員にも公私共に幸せな人生を歩んでほしい。それが、一番の願いです。
(プリモグローバルホールディングス社長 澤野直樹)
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「私のビジネス日記帳」はファッションビジネス業界を代表する経営者・著名人に執筆いただいているコラムです。