PETのケミカルリサイクル 世界で量産プラント設置の動き 欧州の衣料品規制も背景

2024/09/24 07:59 更新有料会員限定


ジェプランは仏企業と組みライセンス供与に向けた実証を行う

 ポリエステルのケミカルリサイクルの社会実装が世界で広がっている。欧州で衣料品の廃棄削減や資源循環のルール作りが進んでいることも背景に、各地で量産プラントの建設が計画され、繊維to繊維の実現に向けたインフラが整備されつつある。スタートアップの設立やグローバルブランドによる投資も活発だ。

(中村恵生)

 ケミカルリサイクルは繊維やプラスチックなどの合成樹脂を化学的に分解し、油やガス、原料モノマーなどに変える技術。繊維のうち世界で最も多く使用されるポリエステルの代表であるPET(ポリエチレンテレフタレート)で特に商業化へ向けた動きが盛んだ。

【関連記事】繊維リサイクルの仏カルビオス PETの酵素分解で社会実装を加速

繊維に拡大生産者責任

 リサイクルスタートアップの仏カルビオスは、酵素を使った独自のPETケミカルリサイクルによる初の量産プラントを26年に同国内で稼働させる。21年に立ち上げたデモプラントで技術確立を進め、22年からはパタゴニアやプーマなどとポリエステル衣料のリサイクル実証を行ってきた。量産プラントは年5万トンの処理能力があり、稼働すれば欧州では初のPETケミカルリサイクル工場となる。

この記事は有料会員限定記事です。繊研電子版をご契約いただくと続きを読むことができます。

すべての記事が読み放題の「繊研電子版」
単体プランならご契約当月末まで無料!

今すぐ登録する

今すぐ登録する

会員の方はこちらからログイン

関連キーワード電子版購読者限定ピックアップニュースサステイナブル



この記事に関連する記事

このカテゴリーでよく読まれている記事